仕事のやりがい

Vol.0312017.06
「患者さんの趣向を取り入れ、
諦めずに自宅復帰を目指したこと」
職種:
理学療法士
勤続年数:
2年

I様は転倒により慢性硬膜下血腫を呈し、寝たきりによる廃用症候群が進んでしまっていた患者さんです。当院へ入院時は、投薬の影響により、せん妄状態が強くみられており、食欲も全くない状態でした。家族も退院先は施設になりそうだと自宅復帰を諦めているような印象でした。介入を進めていくうちに、I様がどんな生活を送ってきたのか、どんな趣味を持っていたのか、どうしたらスムーズに介入を進めることが出来るのかを考えました。上司に相談し投薬の調整、食形態を本人が好きなおかゆに変更、趣味である能楽を取り組んだアプローチ(正座動作、膝立ち動作)などを行いました。独歩能力獲得、認知機能の回復も認められるようになり、家族も自宅復帰を希望するようになりました。

実際に自宅訪問し、環境設定に携わり、自宅へ退院させることが出来ました。その後も訪問リハビリにて退院のフォローに努めました。不可能と思われていた自宅復帰を実現することができ、患者さんからも家族からも感謝の言葉を頂きました。当院が目指す、自宅復帰への取り組みに関われ、また結果を出せたことが、やりがいを感じた瞬間でした。